福岡を代表する
老舗企業へ
長浜ラーメンの挑戦
種村 剛生 さん
長浜ナンバーワン 代表取締役
(株式会社テイクワン)
ナンバーワンの路面店1号店を祇園にオープンした時のことを教えてください
きっかけは、“お酒の締めのラーメン”として利用されることの多い屋台とは別に、“ラーメン一本”で勝負してみたいと思ったことですね。お金もないし、小さい店でいいからと一年ほどずっと場所を探していたんですけど、たまたま当時のこのビルのオーナーさんに気に入っていただき、路面店の1号店としてスタートを切ることができました。もう9年前になりますね。最初のころは「ナンバーワンのニセモノが出た」と言われたりね(笑)。屋台に迷惑がかかってはいけないからと、告知を一切せずにオープンしたので、屋台の常連さんも知らなかったくらいです。屋台とは勝手が違う厨房や、人手がいなかったこともあって最初はきつかったですね。でもナンバーワンの積み上げてきた実績のおかげもあって、商売としては順調にここまできたのではないかと思います。帰省のたびに立ち寄ってくれる地元出身の方や、親子代々通ってくれる方もいて、嬉しい限りです。
種村社長がナンバーワンで働くことになったのはどういうきっかけがあったのですか?
私の妻の実家だったんです。最初は知らなくてね。麺が好きだったので、ナンバーワンにも客として通っていたので驚きました。ただ、結婚してすぐ屋台にお世話になったわけではなく、普通のラーメン好きのサラリーマンだったんです。屋台がきつい仕事だというのも知ってましたし。でも、当時の仕事で紆余曲折あって、現金商売の魅力に気付いて、やってみたいと思うようになったんですね。やるからには独立を目指そうと思い、皿洗いから修行させてもらいました。
2015年4月には元祖であるその屋台が閉店しましたね
条例で規制が厳しくなって、代継ぎが一切できなくなりましたからね。うちは来年がタイムリミットだったんですが、創業45年を迎えた4月をもって幕引きとし閉店しました。本当は50周年を目指していたんですが…泣く泣くという形です。屋台発祥の店なのでとても残念です。
最後にこれからの展望を聞かせてください
地元のお客さんを大切にしつつ、これからはアジアにも目を向けて行く時代だと思います。香港、台湾にも進出しましたし、飲食業界は夢のある魅力的な業界だということを若い人たちにもっと知ってもらいたいですね。ナンバーワンの名前が50年、70年、100年と続いて行くよう、これからも走り続けますよ。