福岡藩祖・黒田官兵衛と初代藩主・黒田長政の両氏を祀った神社があるのをご存知でしょうか?
中央区の西公園内にある、光雲(てるも)神社がそれです。もとは、どちらも福岡城本丸に祀られていたのですが、廃藩置県の後に黒田家が東京に移ることになった際、市民からの要望が高まり、移転することになりました。
最初は天神付近の小烏に移転し、1909年に現在の場所に移りました。光雲神社という名前になったのも、この時からです。神社の名前ですが、官兵衛の法名・龍光院殿の「光」と長政の法名・興雲院殿の「雲」から一文字ずつ取って名付けられました。
境内には、長政が愛用した兜を模した御手水所や、黒田二十四騎兵の中でも良く知られている、母里太兵衛の銅像などもあります。
西公園は桜の名所として有名ですが、四季を通じて、散策がてら参拝に訪れる方も多数いらっしゃいます。
ところで、筆者の学生時代には、「光雲神社の賽銭箱に賽銭を入れると、女性の悲鳴が聞こえる」という都市伝説がありました。
これは大きな間違いで、賽銭を入れると、天井に飾られている鶴が鳴くような仕掛けになっているのです。
幸運を招く神社のシンボルでもあるので、驚かずに鶴の鳴き声に耳を傾けてみましょう。
(福一不動産発刊のゴジタ10月号より抜粋)
写真:Wikipediaより